こんにちはカリアゲです。
年の差58歳の男女の出会いは「パパ活」だった。東京都豊島区池袋のホテル客室内で21日夜、さいたま市の男性(82)が刺殺された事件。
警視庁に殺人容疑で逮捕された藤井遥容疑者(24)は、見知らぬ相手とのデートなどの見返りに金銭を受け取るパパ活で生計を立てていたとされ、被害男性とも初対面だった。
パパ活にのめり込む背景には、藤井容疑者の好意を利用して巧妙に「支配」する男の存在があった。
殺害後自ら110番通報そして男の存在
「友達から『ヤバいから来て』というラインがあった」
21日午後9時46分、警視庁に入った110番通報。女は電話口で泣きながらこう訴え、一方的に切った。声の主は藤井容疑者本人。男性を殺害した後、現場近くの公衆電話から通報していた。
池袋署員がホテルに駆け付けると、10階客室内で死亡している男性を発見。全裸で椅子に腰かけた状態で、胸と右太ももには刺し傷があった。男性の財布からは現金が抜かれ、警視庁捜査1課は、強盗殺人事件と断定し、池袋署に捜査本部を設置。男性と一緒にホテルに入り、1人でチェックアウトした藤井容疑者を追った。
周辺の防犯カメラの洗い出しを進めたところ、藤井容疑者がJR池袋駅で2人の男と合流していたことが判明する。小林優介容疑者(29)=犯人隠避容疑で逮捕=と弟の翔太容疑者(25)=同=だった。
藤井容疑者は2人に犯行を打ち明けたが、兄弟は逃亡を選択、一緒に電車で新宿に移動した。
だが、3人の居場所はすぐに特定され、捜査員が追跡。22日朝、土地勘のある八王子市内に逃走を図ったところをそれぞれ確保された。発生から一夜明けてのスピード逮捕だった。
被害者は現役の建築作業員
「パパ活で出会った男性とホテルでトラブルになり、カッとなって刺した」
藤井容疑者はこう供述したという。捜査本部は金銭をめぐるトラブルで藤井容疑者が男性に逆上し、携行していたカッターナイフで刺したとみている。2人の「契約金」は約1万5千円だった。
被害に遭った男性は80歳を過ぎているが現役の建設作業員。「仕事ができるレジェンド」として周囲からも信頼されていた。月15~30万円の稼ぎがあったという。
パパ活は、会員制交流サイト(SNS)で相手を募るケースが一般的とされる。短時間で効率的に稼げることなどから若者らの一部で浸透している。
SNSの投稿を分析している文教大の池辺正典教授(情報学)によると、ツイッターではパパ活関連の投稿が毎月約2万件~約4万件で推移しているという。池辺教授は「ネットで相手を募ることは、現実世界でトラブルにつながるリスクがある」と指摘。
実際、未成年が性犯罪に巻き込まれるケースなどトラブルは少なくない。
容疑者はパパ活で生計。稼いだ金は貢ぐ
捜査関係者によると、藤井容疑者は「手軽に多くのカネが入る」と、定職にはつかずパパ活で生計を立てていた。だがそれは、かつて交際し、今も好意を寄せている優介容疑者に貢ぐためでもあったとされる。
優介容疑者は、こうした藤井容疑者の気持ちを利用したのか、好意があるよう装い、優しく接しながら藤井容疑者のパパ活相手を探すこともあったという。
「藤井容疑者は優介容疑者の気を引こうと、パパ活にいそしんでいたようだ」(捜査関係者)。貢いだ多額のカネは、翔太容疑者にも渡っていた。
一方で藤井容疑者自身も以前から問題行動を繰り返していた。関係者によると、地元の広島では周囲から「怒ると手が付けられない」として認識されていたという。
コンビニエンスストアや飲食店の従業員として働いていた際には、「客の財布からカネを抜き取るなどの行為が絶えなかった」(関係者)
「(素行が悪すぎて)もう面倒を見きれない。一生刑務所に入れてください」。逮捕後、藤井容疑者の親族は捜査員にこうこぼしたという。
捜査本部は藤井容疑者が男性を殺害後、財布からカネを抜き取って逃走したとみて詳しく調べている。
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