噛み合わない質疑応答が終盤に差し掛かった時
ある保護者から「イジメアンケート」について、「イジメアンケートで(準奈さんがイジメを受けていたかどうかについて遺族が)『あてはまる』に〇を書いたんですけど、教育委員会の方には『あてはまらない』とされて提出があった。この件につきましてどうでしょうか?」
という質問が投げかけられると、会場の空気はさらに緊迫さを増した。すると、校長に代わって教育委員会の職員がこう返答した。
「報告書の方には『あてはまらない』の方がカウントされておりました。ところがもう1回学校の方に残っているアンケートを再確認したところ、『あてはまる』という部分が正しいことがわかりました。間違えて(前回行われた)6月のアンケートのコピーが来てしまったということが、その間違いの原因です。大変申し訳ございませんでした」(教育委員会)
会場がざわめき、質問した保護者が学校と教育委員会を咎めた。
「いや、1枚取り間違えるなんてありえないでしょう。全部取り間違えるならわかりますよ。なんで(準奈さんの)1枚だけ取り間違えるんですか。それって怪しくないですか。わざとですか。取り違えたのは学校の側ですか」(前出の保護者)
「わざとということは絶対ないと思います」(教育委員会)
「考えられないです。信用できないです、それは。だって信じられます? 誰も信じられないミスですよ。すごく高性能なコピー機ですね。それだけ抽出して2枚コピー取るってことあるんですか」(前出の保護者)
みんなまじめにやってくれ!
「当時、石澤さんのことを色々調査する段階でいろんな資料があったと思うんですね。その資料の中の1つが、いわゆる保護者向けではあったけれども、イジメの調査があったと。それが本当に私はたまたまだと思うんですけども、6月分がとんでもないミスをしてしまって、11月と入れ替わってしまっていたという状況です」(教育委員会)
「今まで聞いていると、皆さん誰も信用できないですよ。本当にせっちゃんに謝ってくださいよ。俺、ずっとバレー教えてきて…もう死んでいないんですよ。謝ってください。ちょっと真面目にやってくださいよ、みんな。これは納得できません。みんなまじめにやってくれ!」(別の保護者)
準奈さんの死後、次々と明らかになる学校側の不誠実な対応に涙する母親もいた。
「学校の人たち、学校関係者、教育委員会の人たちは何を守りたいんですか。家族のご意向って言っていたけど、何回説明会してくれって頼まれましたか。なんでこれだけ遅くなったんですか。
インターネットで拡散されたから? どんな気持ちで●●(準奈さんの父親)さんが拡散したと思っていますか? 本当はそんなことしたくなかったんですよ。せっちゃんだってそんなこと望んでないです。
第一に、謝るところ間違ってますよね、うちらさ謝んないで石澤家さ謝ってください。どれだけ傷つければいいんですか。いいかげんにして」(女性の保護者)
「先生方は自分たちの身を守りたいんでしょう。自分たちの立場を。違います?」(別の保護者)
「私たちの仕事は子どもの成長を見守ることです」(校長)
「守ってないじゃないですか」、保護者の父親の声が集まった父兄の思いを代弁していた。
コロナ感染症対策でこの日は1時間の予定だったが、7カ月間も無視され続けた保護者の質問は終わることなく30分ほど延長された。
いじめ当事者が報復するんじゃないかと心配
「準奈ちゃんには妹さんもいらっしゃいます。まだ小学生です。学年はあえて伏せさせていただきますけども。今回、『キモい』だの『死ね』だの、簡単に言ってしまえば脅迫、侮辱、そういう類をしたこれ、犯罪者です。
その者たちが今現在、普通に大手を振って歩いている中、この妹さんに対して報復をするんではないかという心配も私はあるんです。
『お前んちの親が騒いだおかげで自分が大変な目にあった。準奈いなくなった、お前さやるで』。
そんな可能性ゼロではないわけですよね。これだけ半年以上時間が経っていて、先ほども申し上げた通り、証拠の隠滅、口裏合わせ、もう完了していると思います。じゃあ、これから何をする。報復ですよ。
『よくやってくったぜ。うちらもだし、うちらの親もとんだ迷惑したで』って。やった連中は私たちとは言わないでしょうけども、帰りに待ち伏せして、妹さんに危害を加える。はたまた石澤家に何らかの攻撃を加える。現段階でお考えでしょうか?」
「そのようなことはないと信じたいわけですけど、もしそのようなことがあるとすれば、事前防止の対応策、まあ調査をした段階で、ご遺族の石澤家さんとも連絡をとりながら、対応していくというふうにしたいと思います」(校長)
今、現在も準奈さんに対して加害者生徒、保護者からの謝罪は一切ない。
保護者説明会は20時30分に終了。保護者からは学校側の怠慢に、厳しい質問が何度も突き付けられたが、学校は「ご遺族の意向」「調査中」と繰り返し、準奈さんの自殺とイジメの因果関係については認めなかった。
準奈さんの父親は、「文春オンライン」の取材に対して、以下のようにコメントを寄せた。
「私たち夫婦も出席するかどうか、直前まで迷いましたが、私たちがいると保護者の方も思うように質問できないと考え、せっちゃんと自宅で一緒にいました。多くの保護者の方々が娘のことを思って、質問してくださったと聞いて、胸が詰まりました。本当にありがとうございます。保護者説明会が終わってから現在まで、学校からの連絡は一切ありません。娘をイジメた生徒、その保護者は自分できっとわかっていると思います。第三者委員会の聞き取りがあった時は、正直に本当のことを話してほしいです」
10月9日(土)21時からの「文春オンラインTV」では本件で取り上げられた保護者説明会の音声を公開する。
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